<麻しん(はしか)ワクチンを受けましょう>
麻しん(はしか)が若い人たちを中心に広がりはじめています。この病気は日本ではあまり重い病気と考えられていませんが、実は毎年世界中で約70万人ものお子さんが、この病気で生命を失っているのです。日本国内でも毎年十数人から数十人程度生命を失っています。失明など重い合併症も起こすことがあります。発病すると高熱が続いて、倦怠感、激しいせきが出て体力を消耗し肺炎などの合併症を起こす事もよくあります。
大事な点は、ひとたび発症すると効果的な治療法が無い事、非常に感染力が強い事です。繰り返しますが、麻しんは重症のウイルス感染症です。免疫の無い方が感染すると、ほぼ確実に発病します。この病気を防ぐ有力な方法は、ワクチン接種です。現在、麻しん関連のワクチンは、2年前(2006年)の4月から、MRワクチン(麻しん風しん混合ワクチン)を使って、生後満1才以後2才になる前まで(MR第1期〉、小学校入学前1年間(幼稚園や保育園の年長組)(MR第2期)の2回が定期接種として行われています。該当する年齢のお子さんで接種ができるお子さんは、是非麻しんワクチンを受けさせてあげていただきたいと思います。
最近、大学生や専門学校生などにも麻しんの患者さんが増加している事が、マスコミでもよく報道されるようになりました。大学や高校、専門学校などが麻しんの流行により、学校閉鎖を余儀なくされたりしています。これは、幼児期に麻しんワクチンを受けて、一旦麻しんの免疫を獲得していた人が、その後身近に麻しん流行がなく、自然の麻しんウイルスにさらされる事なく長期間経過すると、ワクチンでできていた免疫が弱まってしまい、次に自然の麻しんウイルスに接触すると防ぐ事ができずに、感染し発病する事があるためと考えられています。
したがって、厚生労働省は幼児期に1回しかワクチンを受けておらず、麻しん免疫が低下している可能性のある若年者に再度免疫を強化する目的で、本年(2008年)4月1日から5年間の経過措置として、中学1年生(MR第3期)と高校3年生(MR第4期〉を対象こ、MRワクチン接種することを決めました。この機会を活用して是非麻しんの免疫をつくっていただきたいと思います。

また、この制度からはずれる年齢の方で、過去に麻しんにかかった事がなくワクチン接種も不確かな場合には、医療機関での麻しん抗体検査を受け抗体がなければ、ワクチン接種を受けるか、または麻しんに罹った事がなければ、抗体検査せずにワクチンを接種されても良いと思います。(この場合には任意接種という事になります)
ワクチン接種を希望される方は小児科までご相談下さい。