いのち・健康に向き合う現場の挑戦

「無差別・平等」そして「あきらめない」という理念の下、コロナ禍から現在まで総力を挙げてきた淀川勤労者厚生協会の看護・介護のドキュメント。新自由主義が跋扈する中、〝病気を診る〟から〝健康を創る〟という姿勢は、健康格差を乗り超える今後の医療への課題と道筋、そして憲法の理念を体現する社会保障の在り方を示している。(日本機関紙出版)
2020年2月から始まった未曾有の新型ウイルスとの悪戦苦闘の日々。地域医療を担う医療、介護職員はどう向き合ったのか、患者、利用者、地域住民にどのように寄り添おうとしたのかをリアルに描くドキュメンタリーです。本書からはその息遣いが聞こえてきます。
さらに《患者を診るから、健康を創る》とあるように地域に打って出、地域丸ごと健康づくりへ、小学校での喫煙防止教室や熱中症予防訪問活動、無料低額診療事業や食料支援活動などHPH(ヘルスプロモーション)への挑戦などを掲載しています。
本書には川嶋みどりさんや全日本民医連の増田会長、川口啓子大阪健康福祉短大名誉教授の推薦いただいています。
あのコロナ禍がまるでなかったかのようなすざましい病床削減や医療介護、社会保障全般の改悪、国民の暮らしには冷たいこの国の有り様に現場からの異議申し立てのようでもあります。ぜひご一読ください。
■第一部 コロナ禍の中で
第1章 〝プロジエクトY〟コロナ最前線で向き合った病院看護師たち
第2章 介護の現場から
第3章 茨木診療所編
■第二部 【鼎談】〝病気を診る〟から〝健康を創る〟へ
■第三部 地域ヘルスケア・HPH への挑戦
■編著者
公益財団法人淀川勤労者厚生協会編集委員会